はじめての人でも楽しめる自然盆栽
整枝
自然盆栽で云う整枝とは置き場から始まって、植栽、潅水、施肥など一連の培養すべてが含まれます。
自然盆栽は作るのではなく樹が自力で出来てくるものだからです。
鉢抜きはどうも心配だ、と考えて実行をあぐねている人がたくさんいるようですが、絶対に枯れることはありません。
鉢底に水が溜まるような悪鉢に植えられたもの、根ぐされを起こし始めたものなどは、鉢を抜けば必ず元気になります。
どうしても怖いと思う人は、鉢底に石ころとか鉢のかけらを一、二個いれて表土を鉢の縁から1・2センチ上げただけでも相当効果があります。
鉢抜きのまま長年培養しても差し支えありません。
・・・・・・・盆栽 NO,25より
誘導
引っ張り、突っ張りによって空間を作ること、栄養のバランスにより枝幹の勢力を抑制させたり旺盛にしたりする。
栄養バランス
枝を引き上げるとその枝は元気になり、引き下げると抑制され、葉数を減らす、芽先き枝先を切る場合も抑制される。
鉢抜き
鉢内に一通り根が回ったものを鉢から抜いて板や石の上に置いて育てること。
共存共栄
共存共栄は自然盆栽の原理です。
鉢内に単一の植物だけを生かすのではなく、いろいろな植物を共存させるほうが樹にとっていいようです。
雑草だってかまいません。あまり神経質にならず生えてきた雑草をそっと見守るのもいいことです。 どんな植生になるか見るのも楽しみの一つです。 四季折々の変化がそれぞれにあり、自然盆栽の見方味わいもその辺りにあります。
嫌地は連作できない野菜などというように経験的にわかっていますが詳しい原因は未だはっきりと立証されていないようです。 盆栽でも嫌地を起こし難しい種類と、起こしやすいもの(特にバラ科は全般)とがあります。
起こしやすい樹種はそうでないものより植え替えの間隔を(一~二年)短くしなくてはなりません。 多種の草木との混植は嫌地防止の一助になります。
・・・・・・・盆栽 NO,25より
共存共栄
どんな動物も植物も、一種のみでこの自然界を生きてゆけません。必ず別種のものと関わっているはずです。 鉢中の盆栽も同じです。
嫌地現象
特にバラ科の植物に多いが、土替えをしないと根の生育が鈍り樹勢が衰える。
納まる
自然盆栽を外観的にとらえると、最終目的が「納まった姿」といえます。
最終と言うと三十年・五十年・百年の歳月が要かるのかと思われるでしょうが、納まった姿には、数ヶ月、数年の短い時間で達成できるのです。 一般には、整姿とは整える(他動)ことを言いますが、自然盆栽では納まる(自動)ことをいいまったく異質のものです。 盆栽は生き物である植物を対象にして楽しむものです。
その生き物を規格化し、自分の思いのままに枝を曲げ、切り縮め、幹に彫刻らしきことを施し、作り上げたものに満足するのか、他方、樹自身が持つ魅力を十分発揮させるために、最小限の手入れではつらつとした草木本来の姿に納まった自然盆栽に美しさを感受し、遊びの世界を広げるのか、まず選択しなくてはなりません。
・・・・・・・盆栽 NO,25より
納まる
樹それぞれの個性により、美しい姿態に自力でなること。
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ハサミを使わないで枝を調整する
なるべくハサミを使わないで、爪だけでやったほうが厭味のない盆栽ができます。
爪で折れないほどの太い枝は、葉を抜いて枯らします。
葉を抜いてもまた吹いてきますから何回も繰り返し、物によっては三年・四年がかりで枯らし、完全に枯れてから適当なところでポキンと折ると、幹の芯まで枯れ込むことがありません。
ちょっと待つ気持ちが大事で、盆栽作りにはハサミはいらないと言い聞かせなるべく手造りが良いでしょう。
自然盆栽協会「盆栽」より